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会社員の妻が受けられる配偶者控除はなぜ103万がボーダーラインなのか?

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配偶者控除の103万円の壁というのをよく聞きますが、理解が乏しかったのできちんと調べてみました。

基本的にはこちらのサイト 配偶者控除を利用するためには申請が必要 | ビジネスジャーナル でよくまとまっていますのでご覧ください。

前提条件

  • 夫は会社員とする(副業はしていない)
  • 妻は専業主婦だがパートで収入があるものとする

そもそも配偶者控除とは?

まず控除というのは減るという意味です。そして簡単に言うと配偶者がいると税金が減るということです。

もう少し詳しくみましょう。

税金(所得税)は夫の所得に応じてかかります。この時「結婚する前とした後で同じ所得税だと苦しいよね」ということで、所得 - 38万円した金額に対して所得税を払えばいいよとしてくれています。

仮に所得が100万のケースで考えれば

  • 独身の場合 所得税:50,000円(所得税率は5%)
  • 結婚している場合 所得税:31,000円(所得税率は5%)

所得税計算

と、19,000円とお得になります。(まあ妻と生計を一緒にしているので独身の時より出て行くお金は増えますが…)

配偶者控除の対象者になる条件

(1) 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。 (2) 納税者と生計を一にしていること。 (3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。  (給与のみの場合は給与収入が103万円以下) (4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。 No.1191 配偶者控除|所得税|国税庁

給与と所得の関係

この文章を最初に読んだ時 ???となりませんでしたか? 私はなりました。

(3)年間(1月1日から12月31日)の合計所得金額が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

給与収入=所得じゃないの…? どうやら分けて書いてあるってことは違うようです。

こちらのページに詳しく書かれていますが、収入と所得は何が違うの? [税金] All About

会社員は税法上、「給与所得者」に分類され、パートやアルバイトも基本的にはこれに該当します。この場合の収入と所得は次のとおりです。

●収入 給与や賞与などの年間の合計収入です。特に給与所得者の場合、年収が、税法でいうところの収入にあたると捉えていいでしょう。源泉徴収票の「支払金額」欄に書かれている金額です。

●必要経費 給与所得者にとっての必要経費は、給与所得控除というものです。給与所得控除の金額は正規雇用や非正規雇用、パートやアルバイトといった就労形態に関係なく、所得税法上、年収に応じて決められています。

●所得 年収から給与所得控除を差し引いた後の金額(この場合は給与所得)を指します。

よってこうなります。

  • 給与収入=会社から支払われた金額
  • 必要経費=給与所得控除
  • 所得=給与収入ー必要経費(会社員の場合:所得控除)

よって(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)は、経費を引いた残りが38万以下なら扶養控除の対象になるよということですね。 

ちなみに給与所得控除額は、161万9000円未満では65万円と法律で定められています。

アルバイトではなく、アフィリエイト収入などが奥さんにある場合は自営業と判断されますので、給与所得控除額は適用されません。(今回は省きますがこちらのサイト(アフィリエイト収入は自営業!給与所得ではない)で詳しく解説されています

話が若干脱線しますが自営業を営んでいる方は65万円の給与所得控除が受けられませんが、その分事業にかかった経費を控除することができます。

なぜ38万円なのか?

そもそもなぜ38万円なんてキリの悪い数字が線引きラインになっているのでしょうか。

これは基礎控除と呼ばれる物に関係しています。基礎控除は他の控除と異なり、収入が発生した場合に一律に適用される控除で38万円と固定になっています。

そのため、103万円以下(所得38万円以下)の場合は基礎控除を加えると所得が0円という扱いになるため、「妻は所得がないよ=働いていない人と同じだよ」というルールのもとで扶養控除が使えるようになるのです。

配偶者特別控除

じゃあ103万円を超えたら「いきなり扶養控除が打ち切られてしまう」というところで不安を覚える方のためにきちんと国は別の仕組みを用意してくれています。

それが配偶者特別控除です。

 配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。
 なお、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできません。

この制度により段階的に下がって行きはしますが、実質的な扶養控除が使えるようになるわけですね。

まとめ

103万の裏側をまとめます。

  • サラリーマン家庭では妻は103万円を超える収入をもってしまうと扶養控除が使えなくなります
  • なぜ103万円がボーダーかというと給与所得控除+基礎控除が103万円だから
  • 103万円を超えても配偶者特別控除で段階的に引き下げられる